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野球ゲームの歴史を振り返る ベストプレープロ野球まで

家庭用ゲーム機が普及する前、野球ゲームの定番と言えば野球盤でしたが、1970年代後半になるとLSIゲームが登場、バンダイのLSIポータブルベースボールやエポックのデジコムナインらが人気を分けあっていました。

ここでは業務用ビデオゲーム、家庭用ゲーム機、もしくはパソコン用の野球ゲームを振り返ります。

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LSIゲームが子供たちの注目を浴びていたちょうどその頃、テレビに接続して遊べる野球ゲーム専用のゲーム機が、エポックから発売されました。

テレビ野球ゲーム
リリース時期:1978年
メーカー:エポック
プラットフォーム:専用機
現在遊ぶ方法:カセットビジョン

1977年、任天堂が発売した「カラーテレビゲーム15」が100万台を売り上げ、翌1978年にはレーシング112を発売、同時期にエポックからリリースされたのがこの「テレビ野球ゲーム」。
1979年には共にブロック崩し(ブレイクアウト)を中心に据えた、「テレビブロック(エポック)」と「ブロック崩し(任天堂)」が発売されています。

友人の家へ遊びに行くと、必ずと言って良いほどこれらのうちどれか1台は置いてありました。

「テレビ野球ゲーム」は後に発売されたカセットビジョンでも「ベースボール」としてリリースされ、そのカセットビジョン版を1度だけ友人の家でプレイした記憶があるもののあまり印象に残っていませんが、家のテレビに接続して野球ゲームができたことは、画期的な出来事だったに違いありません。

-この頃-
それまで野球アニメと言えば「巨人の星」シリーズや「侍ジャイアンツ」など、読売ジャイアンツを題材にしたものが主流でしたが、徐々に変化しつつありました。

巨人の星
出展元:アニメヒロイン画報 p28 竹書房

ちなみにこのゲームが発売された1978年当時は、アニメでは「ドカベン」(原作:水島新司)や「一発貫太くん」(原作:タツノコプロ企画室)、「新・巨人の星」(原作:梶原一騎)が放送されていたほか、実写ドラマ「がんばれ!レッドビッキーズ」(原作:石ノ森章太郎)も人気がありました。コロコロコミックでは「リトル巨人くん」(原作:内山まもる)が連載されています。

ドラマ「がんばれ!レッドビッキーズ」やアニメ「一発貫太くん」は少年野球を題材としたもので、特に好評だったレッドビッキーズは1980年に続編「それゆけ!レッドビッキーズ」も制作されています。

がんばれレッドビッキーズ
出展元:生きているヒーローたち 東映TVの30年 p62 講談社

ペナントレースは、ヤクルトスワローズが初優勝、日本シリーズでも阪急を下し日本一に輝きました。

チャンピオンベースボール
リリース時期:1983年3月
メーカー:アルファ電子/セガ
プラットフォーム:アーケード、SG-1000
現在遊ぶ方法:SG-1000

チャンピオンベースボール攻撃
チャンピオンベースボール(アルファ電子/セガ)

チャンピオンベースボールは、それまでの野球ゲームと比べるとグラフィック・操作性・ゲーム性どれをとっても大幅に進化したもので、守備以外の打撃・進塁・投球・送球といった操作ができ、当時としては画期的な野球ゲームでした。

音声合成によりストライクやボール、アウト、セーフ、スリーアウト、チェンジといった音声を発したほか、12球団から好きなチームを選択、見た目は同じでも選手一人一人に名前(ローマ字)と打率、投手には防御率が表示されるなど、その仕様は子供心をくすぐるに十分なものだったと言って良いでしょう。

攻撃時の視点は後にナムコから発売されるファミリースタジアムのようなスタイルですが、守備の際には視点が入れ替わります。
チャンピオンベースボール守備

ボタンは選手交代ボタンを含めて3つ。ピッチングの際にはレバーを上下に傾けることでスピードボール、通常、スローボールと3種類から選択でき、左右に傾けると変化球。高低の概念が無かったのでフォークボールは投球不可能でしたが、バントや盗塁も可能で、その後の野球ゲームのフォーマットがほぼここで出来上がっています。

プレイヤーがオモテの攻撃、CPUが裏の攻撃。ルールはシビアで、裏の攻撃が終わった時点で負けていたら、たとえ1回でもゲームオーバーとなります。ゲームセンターだけでなくバッティングセンターに設置されていることが多く、あまりゲーマーの集まらないバッティングセンターは待ち時間が少ないため恰好の穴場でした。

良く通っていたバッティングセンターではよほど実入りが良かったのか、野球と関係無いゲームも設置されるようになりました。

同年、2人対戦可能となったチャンピオンベースボール2がリリースされています。


ベースボール
リリース時期:1983年12月7日
メーカー:任天堂
プラットフォーム:ファミコン、ファミコン ディスクシステム、アーケード「VS.ベースボール」
現在遊ぶ方法:実機、バーチャルコンソール、どうぶつの森+

ベースボール内野
ファミコン版ベースボール

ファミコンとしては最初の野球ゲームで、選べるのはセリーグ6球団のみ、選手一人一人に個性はありませんでした。ただ、ROM容量が僅か24キロバイト、ターゲットは明確に子供でしたから、遊ぶには十分の内容と言えます。

元々当時のテレビゲームは人対人の対戦を楽しむことの方が多く、手っ取り早く遊べるスポーツゲームの一本として、本体購入時一緒に買った人も多かったかもしれません。

守備はオートでしたが、チャンピオンベースボールと同様に打撃・進塁・投球・送球を操作できました。
投球スピードや変化球もチャンピオンベースボールと同じでしたが、選手の区別が無いため選手交代は当然ながらありません。

内野手がベースカバーを優先し打球をスルーすることがあるなど守備はイマイチで、サインに首を振る投手、投球の度に捕手が返球するといった演出はテンポを悪くし、試合時間が長引くという難点もありました。

また、ベースボールの不具合ではありませんが、プレイ中に表示用LSIの熱問題により白線が消えてしまうことが社内で有名となり、1983年末に一時ファミコン本体が回収されたようです。
(ファミコンとその時代 p121 NTT出版)

このほか、パソコン用野球シミュレーションゲームとして、JDSから「プロ野球スーパーシミュレーション」が発売されています。


-この頃-
1983年はアーケード、コンシューマ、パソコン、それぞれに野球ゲームのリリースが本格化した年で、アニメ「キャプテン」(原作:ちばあきお)が放送され、週刊少年チャンピオンでは「大甲子園」(原作:水島新司)の連載が開始しました。

2年前の1981年には、週刊少年サンデーで「タッチ」(原作:あだち充)の連載も始まっています。

「キャプテン」は、それまでの漫画にありがちだった魔球や秘技など、非現実的な裏技等は存在せず、中学野球を舞台とした真っ向勝負の正統派野球漫画です。実力も性格も異なるキャプテンの代替わりを軸に、リーダーとしてチームをまとめる事の難しさや、人として成長することの大切さを描いた名作でした。

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とは言っても顧問の先生が存在しないなど非現実的な部分もありましたが、他の野球漫画と差別化されていたことは確かで新鮮味がありました。

初代キャプテン(名前不明)から、名門青葉からの転校生で努力家の二代目キャプテン谷口へ引き継がれたバトンは、その後も丸井、イガラシ、近藤へと引き継がれ、各キャプテンの個性の違いが味わい深い作品を生み出しています。その後、高校時代の谷口の姿を描いた続編「プレイボール」もアニメ化されました。

プレイボールは残念ながら完結することなく終了しましたが、コージィ城倉の手によって「プレイボール2」の連載(グランドジャンプ)が開始されています。

一方の「タッチ」は、やはりそれまでの野球漫画とは全く異なり、上杉達也と浅倉南、この二人の恋愛漫画と言っても良い内容でした。女性の存在やプライベートのほとんどを省きストイックにほぼ野球だけを描いたキャプテンとは趣を異にしていましたが、野球を良く知らない人でも楽しめたことで大ヒットに繋がっています。

超ライト層を取り込むという意味では、将棋モノだけど将棋の詳細部分を省き人間模様を描いている「3月のライオン」(原作:羽海野チカ)に似ており、作風は全く異なりますが競技との距離感に関しては近いかもしれません。
野球狂
リリース時期:1984年7月
メーカー:ハドソン
プラットフォーム:パソコン PC-8801、PC9801、FM-7、X1、MSX版など
現在遊ぶ方法:実機

ハドソン野球狂
MSX版野球狂

アクション要素を含むパソコン用野球ゲームは、同人ゲームでは既に存在していましたが、商業的に成功したのは野球狂が最初と思われます。

チームはセリーグ代表とパリーグ代表の2チームしか選択できませんでしたが、エディット機能により選手名や打率の変更が可能でした。数値の変更がプレイに影響を与えるかどうかはともかく、選手に個性を持たせることは野球ゲームの魅力をワンランクアップさせてくれました。

ビクトリアスナイン
リリース時期:1984年9月
メーカー:タイトー
プラットフォーム:アーケード、各種パソコン(ニデコムキャリー)
現在遊ぶ方法:実機

ビクトリアスナイン
ビクトリアスナイン(タイトー)

高低の概念や守備の操作を導入したのは野球ゲームとしては恐らく最初で、投球コースが9つから選択できました。投手vs打者の部分は、後にコナミから発売された実況パワフルプロ野球に似ています。投球時に球種とコース、スピードを決定。

守備の際には、ボールのある位置まで野手を動かしたうえで捕球ボタンを押す必要がありました。エポックのテレビ野球ゲームのように、投球前に外野手の守備位置を変更することができたほか、ゲームオーバーになってもコイン追加でコンティニューが可能でした。

チャンピオンベースボールに比べて緻密でしたが、投球や野手の動作が鈍く、テンポの面ではやや劣っていました。ただ、野球ゲームが着実に進化していることを体感できるゲームとなりました。

翌年には、パソコンにも移植されています。

-この頃-
1984年は、週刊ヤングジャンプで「緑山高校」(原作:桑沢篤夫)の連載が開始されました。1989年以降、地上波やBS放送、CS放送でアニメ版が数回放送されています。

緑山高校 1 (ヤングジャンプコミックス)


プロ野球入団テスト トライアウト
リリース時期:1985年4月
メーカー:データイースト
プラットフォーム:アーケード
現在遊ぶ方法:無し

チームや試合といった設定は無く、プロ野球の入団テストを題材としたゲームでした。バッティング、遠投、ピッチング、盗塁、守備それぞれについてテストを受け、入団を目指します。

バッティングや遠投は初めてでもクリアできるほど簡単でしたが、ピッチングのコツが掴めませんでした。友人がクリアしたのを見てもあまり惹かれるものが無く、プレイ経験は2、3度程度で以降は全くプレイせず。印象の薄い野球ゲームの一つです。

ベストナインプロ野球
リリース時期:1985年
メーカー:アスキー
プラットフォーム:パソコン
現在遊ぶ方法:
・ファミコン版「ベストプレープロ野球」、「ベストプレープロ野球Ⅱ」、「ベストプレープロ野球'90」、「ベストプレープロ野球スペシャル」
・PC9801用ソフト「ベストプレーベースボール」
・Windows版「ベストプレープロ野球」、「ベストプレープロ野球'00」
・ゲームボーイアドバンス版「ベストプレープロ野球」(エンターブレイン)
・PS2版「新ベストプレープロ野球」(エンターブレイン)
ベストプレーベースボール_98用
画像は1991年発売PC9801用のベストプレーベースボール

歴史的野球シミュレーションゲーム「ベストプレープロ野球」の前身であり、記念すべき第1作です。
後にファミコンやPS2、ゲームボーイアドバンス、パソコンへと移植され、多くのファンを獲得しました。

アクション要素は一切なく、球団を運営するオーナーとして、監督としてペナントレースを戦い抜く本格派。
全選手にエディット可能な各種パラメータを設定したため、都度修正すれば半永久的にプレイできます。何と言っても試合ごとの成績が記録され、ペナント争いだけでなく首位打者や本塁打王など個々の選手によるタイトル争いが可能になったことが大きなポイント。

設定可能なパラメータは打者がタイプ、ポジションごとの守備力、肩、走力、選球眼、長打力など、 投手が球速、球質、回復力、スタミナ、制球、切れなど、項目は多数におよび、数字好きを唸らせました。

監督として個性の違う沢山の選手を使ってペナントを争ったり、パラメータを微調整して成績がどう変化するのか試したり、球団間で選手を自由に入れ替えたりと、シミュレーション派にとってはまさに念願のシステムでした。

スペシャル以降でセパ両リーグ同時進行となり、Windows版では多くの機能が追加され遊びの幅が広がりました。ゲームボーイアドバンス版では交流戦を実現するなど、版を重ねるごとに新たな機能が追加されていましたが、残念ながら現在は開発されていません。

-この頃-
1985年、「タッチ」が遂にアニメ化され、放送を開始しています。
タッチ
出展元:別冊宝島293 このアニメがすごい p201 宝島社

本放送はフジテレビ系列でしたが、1998年と2001年には続編が日本テレビ系列で放送されました。

タッチを題材にしたゲームは、1987年1月にパソコン用アドベンチャーゲーム「タッチ」(東宝)、ファミコン用アクションゲームとして「シティ・アドベンチャー タッチ ミステリー・オブ・トライアングル」(コンパイル/東宝)が発売されています。


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